INTERVIEW

ふれあいから生まれる
希望

PT/OT/ST

永吉 成美

わたしがこれまでお会いした中で印象に残っている方に、ある嚥下障害の方がいます。その方は病院で長期間に渡りたくさんリハビリをしてこられましたが、症状が重く完全回復には至らずにご自宅にお戻りになりました。

初めてお会いした時は「もう良くならないのでは」と肩を落とされており、私も経過の長さから回復が見込めるかは半信半疑でした。地道にリハビリを重ねるなかで数か月経過。思いのほか良くなり、飲食できるものが増えたのです。

その方が喜ぶ姿をみて、人間の体は未知であり、こちらが諦めずに「希望」をもって関わることで、ご本人の「希望」に限界まで寄り添える在宅の面白さを実感しました。

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現職に就いた理由・動機は?

私自身も耳が悪く生まれたこともあり、障がい等により生きにくさを感じている方の手助けができる仕事に小さいころから関心がありました。学校の先生にいろいろな仕事を紹介していただく中で、そのなかでも「食べる」「話す」「聞く」という分野に特化したリハビリを行うこの言語聴覚士という仕事を教えていただきました。食べることも話すことも聞くことも好きな私にピッタリだと思い、すぐに興味を持ち、調べ始めたのが運の尽き(笑)。今では、楽しく仕事をさせていただいております。

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具体的な仕事内容は?

食べることが困難になった方へ、その方にあった食べ物の形態に関するアドバイスや飲み込みの仕方の指導が中心的な業務ですが、訓練で機能の改善や状態維持が期待できる方には定期的にリハビリも行っています。また、言葉が思うように出ない・理解できないといった失語症をお持ちの方や、計画性をもって事を行えない・集中力がないなどの高次脳機能障害の方へのリハビリやコミュニケーション方法含む日常生活での困りごとへのアドバイスも行っています。

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在宅医療への思いは?

病院で働いていた時、私がリハビリを行う上で大事にしていたことの1つは「目標を立てる」ことでした。これ自体は療法士として当然ですが、「絶食状態からおかゆが食べられるようになる」などといった目標は、その方の希望にどれだけ近づけているのかいつも疑問でした。「おかゆ」が食べられるようになってもその方が好きな「ご飯」ではありません。その方が本当に願う目標により近づける場所がご自宅だと感じます。ご自宅はその方の思いに近づくためのヒントが玄関から隠れています。ご自宅というリラックスできる環境で利用者様の思わぬ本音を聞くこともあります。その人自身に近づき、目標を達成できたときの喜びは、私の日々の原動力になっています。

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訪問時、判断に困った時は?

訪問時に遭遇した利用者様の状態変化などについては、同じ訪問看護ステーション内の看護師にリアルタイムで報告・相談ができるので安心です。また、たまふれあいグループ内にはクリニックも併設しておりますので、医師の診察や治療が必要と考えられた場合には、先生にご連絡し、迅速に指示を仰ぐようにしております。療法士の知識・技術だけでは判断できないことも多々ありますので、患者様のそばにいながら連携の取れる看護師や医師がいることは、リハビリを行う上でも非常に心強い支えになります。また、日ごろ利用者様と関わる中で生まれる細かな困り言や悩みは、同じ療法士の先輩方にも気軽に相談をしています。

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MESSAGE

新入社員へのメッセージ

訪問看護ステーションに入職してまず感じたのは、スタッフに対する利用者様からの信頼の厚さです。ご自宅に入ってすぐに治療や看護を行うのではなく、利用者様やそのご家族様から様々な想いを伺い、敏感にその方の本音を感じ取り、こちらに与えられた役割の中でできることをもって即座に対応していく。その適応の速さに驚くとともに、利用者様からの信頼の厚さも納得しました。スタッフ間の助け合い精神も厚く、入職してからは、技術や知識のみならず人間力も学ばせていただいています。在宅医療という現場を通して、より利用者様に寄り添う医療を行いたい・学びを増やしたいと思っている方、仲間として働けることを楽しみにしています!

スタッフ一同、
ご応募お待ちしております。

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